
ピアノ教師小宮ひろ子の長男、小宮正安の著書をご紹介いたします。
ご興味ある方はぜひお読みになってみてください。
モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン
(講談社現代新書) 新書
2011/3/18
クラシックファンならずとも、モーツァルトの全作品にはK.**とかKV**などという番号が振られており、それをケッヘル番号と称することはご存じでしょう(たとえば交響曲第41番『ジュピター』はK.551)。誰から頼まれたわけでもないのに一作曲家の作品を調べ上げて分類し、番号を振る──。考えてみれば酔狂なことです。ケッヘルとはいったいどのような人物であり、どうしてこんな作業にとりかかったのでしょうか?
コンスタンツェ・モーツァルト 「悪妻」伝説の虚実
(講談社選書メチエ) 単行本(ソフトカバー)
2017/3/11
彼女を語るとき、ひとはなぜか取り乱してしまう。まるでついに己のみすぼらしい夢を暴露されてしまったかのように。芸術を愛し理解するとは、いったいどういうことなのか?天才の妻とは、いかなる存在であればよかったのか?二百年にわたる「極端な評価」の数々を読み解き、虚心に真の姿を検証する試み。
愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎 <ヴィジュアル版>
(集英社新書) 新書
2007/9/14
博物館の元祖であるヴンダーカンマー(不思議の部屋)は、一六~一八世紀ヨーロッパで盛んに造られた。そこにはいわゆる美術品、貴重品の他に、一角獣の角、人相の浮かび上がった石など珍奇で怪しげな品々が膨大に陳列されていた。それは、この世界を丸ごと捉えようとしたルネサンス的な一切智、万能主義のあり方を示しており、今日の細分化された学問の対極にあるともいえる。本書は、ヴンダーカンマーを再発見し、かつての愉悦に充ちた知を取り戻そうとする試みである。本邦初公開の珍しい写真・図版等を多数掲載する。